「フリーランス + 飲食店経営」の二足のわらじ(マルチキャリア)のメリット

僕は広告業界でフリーランスとして働いている。こちらが本業だ。ネマルは基本的にヤスオさん(♀/ネマル店長)が切り盛りしているので、僕は特に何かをしているわけではない。強いて言えば、ホームページをつくったり、Facebookを(たまに)更新したり、ブログを書いたりしているくらいだ。ブランディングや集客、広報といった領域が担当で、“現場”での役割はない。

 

しかし、自分で言うのもアレなのだが、フリーランスである僕の存在が、ネマルの運営を助けていることは確かだと思う。なぜかといえば、飲食店をやっていくのに、僕みたいな「何かのときには手助けする人」、言うなれば「いいように使えるスタッフ」がひとりいるとかなり便利なのだ。

 

例えば、ネマルが開店した当初は、まだお客さんも少なく、12〜13時の1時間だけが混むという状態だった。その1時間だけ、ヤスオさんだけではしのぐことができない。そこで僕の出番だ。毎日、1時間だけネマルの手伝いをした。

 

混み合う1時間だけ人を雇うなんてことはできない。1時間だけバイトに来てくれる人なんていないのだ。面倒なだけで全然稼げないからだ。だから、雇うなら最低でも1日5時間くらいは働いてもらうことになる。お客の少ないオープン当初は、そんなに人件費を払ったら赤字だった。

 

現在はお客さんも増え、日中は毎日アルバイトさんに来てもらっている。夜はのんびりと営業しているので、ヤスオさんひとりでやっている。しかし、たまに、お客さんが一度にドドッと来店することがある。そんなときは、やはり僕の出番だ。基本的に夜はネマルで仕事をしているので、テンヤワンヤな時間だけ助っ人に入り、落ち着いたらまた自分の仕事に戻る。

 

「混み合う時間」を乗り切れるだけの人数を、スタッフとして揃えるのが飲食店の基本セオリーらしい。しかし、そうすることによって人権費が膨れ上がり、赤字経営となったり、または赤字にしないためにサービス残業を強いることになったりするのだ。そういった事態をネマルは回避できている。

 

スタッフが休みをとったときも、僕が代わりに入ることもできる。小さなお店では、誰かが休みをとると、代わりに入る人が見つからないということがある。アルバイトさんが1人〜2人しかいないのだから当然だ。そんなピンチのときも、僕みたいなフラフラしている人間が身内にいると代役を務めてもらえる。

 

というように、僕の存在はネマルにとって(ちょっとは)ありがたいもののはず。誰もほめてくれないので、今日は自分で自分をほめてみた。