出西窯(しゅっさいがま)で登り窯の火入れを見てきた。

先週は島根出張があったので、1日延泊して出西窯を訪ねた。出西窯は、暮らしの道具に価値を見い出す「民芸」で有名な窯元。柳宗悦や柳宗理と関係が深いことでも知られる。

出西窯があるのは、田園風景が広がる穏やかな場所だった。

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工房に併設された店舗は9時半開店だったが、勢いあまって僕が着いたのは9時。。外で待ってようとしたら、快く店の中に入れてくれた。IMG_0898

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皿、小皿、ご飯椀を購入。買い物を終えた後は、喫茶スペースで休憩。セルフサービスだが、自由に珈琲を飲んでいいようだ。

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珈琲を飲み終え、見学自由という工房に。

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登り窯に行ってみると職人さんが薪で火を付けていた。年に4回だけの火入れの日だったのだ。

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僕しか客(見学者)がいなかったこともあり、登り窯での焼き方から出西窯の歴史まで職人さんが色々教えてくれた。

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こちらは「さや」と呼ばれる登り窯に入れる容器。この中に器を入れ、登り窯に入れて焼くのだそうだ。

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この穴から、職人さんは薪を投げ入れる。4m先まで投げるらしい。。

 

今では登り窯で焼く窯元はかなり少ないようだ。登り窯で焼くには人手がいるためだ。2日間もぶっ通しで火の番をしなければいけないし、色々大変なようだ。だから、家族でやっているような窯元では無理なのだが、現在ほとんどの窯元は家族だけでやっているような小さい工房らしい。出西窯は若い人がたくさんいるので、「少なくともあと10年は大丈夫」とのこと。

 

工房を自由に見学させてくれ、ましてや登り窯での作業を見せてくれる窯元はめずらしい。その点、出西窯は超オープンなのだが、その理由について職人さんは「昔は出西窯に来る観光客なんて誰もいなかったから」と言っていた。「たまに観光客が来ると嬉しくて、お茶とか出して一緒に飲んでたんですよ。それが、そのまま続いている感じですね(笑)」とのこと。溢れるホスピタリティに恐縮する。