カメラ選びで、「軽さ」はやっぱり超重要なんだとビル・カニンガムは教えてくれる。

『ビル・カニンガム&ニューヨーク』を観返した。

ビル・カニンガム

まるで民俗学者がフィールドワークを行うように、来る日来る日もニューヨークの街行く人やパーティピーポーの写真を撮り歩いているビル・カニンガムは、衣食住をはじめとした写真以外のものには一切興味がなく、その解脱っぷりはスゴイの一言だ。

ビル・カニンガムが映画のなかで使っているカメラはニコンのFM2。1982年発売のカメラで、もちろんデジタルではなくフィルムを使う銀塩ガメラだ。

Nikon_FM2_black

街撮りでも屋内パーティでも、そしてパリコレでもこれで撮っているので、カメラはこれしか持っていなかったのかもしれない。今のデジタル一眼に比べるとコンパクトなので、常に動き回っているビル・カニンガムにはちょうど良かったのだろう。

しかし、ネット情報を探ってみると、どうやらビル・カニンガムはカメラを替えたらしい。今度はデジタル一眼で、ニコンD3100とのこと。

d3100

ニコンのデジタル一眼の入門機で、アマゾンでもボディだけなら4万円弱で買える機種だ。プロカメラマンやカメラ小僧たちなら、まずしないチョイスしない機種と言える。上位機種に比べると性能が見劣りするところもあるし、安い機種を使っていることに恥ずかしさを覚えるのだろう。

だが、このD3100を含め、入門機はかなり軽い。ビル・カニンガムはお金を惜しんでD3100を選択したわけではなく、機動力重視の彼にとってはこの軽さが最大の魅力だったはず。ちょっとした描写力や連写性能の差よりも、軽快であることが彼には重要なのだ。

私が使っているキャノンのEOS 40Dは739g。レンズを付けると1.3kgになり、持ち歩くのはしんどい。一方で、最新の入門機であるEOS Kiss X7は370gしかない。今はカメラを持ち歩くことがあまりないが、今後、仕事などで毎日のようにカメラを携帯することになったらEOS Kissを買おうと思う。