飲食店がなくならない理由。

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ネマルカフェがオープンした当初は、毎日、ランチタイムは僕がスタッフとして入っていた。注文を聞いて料理を運んで、また注文を聞いて料理を運んでというのを、声が低い三十路の男がやっていた。「カフェ」という言葉から連想されるスタッフ像とかけ離れていたが、他にやる人がいないので僕がやっていた。

 

スタッフさんを雇うようになってからは、僕は戦力外となり、最近は全然ランチの手伝いをしていない。夜はネマルで仕事していることが多いので、お客さんがたくさん来て忙しそうなときは手伝っているが、ランチは全然手伝っていない。だがしかし、今日はスタッフさんが誰も入れないらしく、僕が入ることになった。

 

本来ランチで一番混むはずの12時台は空いていて、「あれっ?」と拍子抜けしたが、1時以降にお客さんが続々と来て満席やそれに近い状態が続いた。

 

満席になると店内にパワーが溢れる。ご飯を食べている人の発するエネルギーはかなりのものだ。混んでいるお店は、すごくエネルギーに満ちた空間となる。だから、人は、混んでいる店に行きたいんだと思う。エネルギーが充満している空間に身を置くことで、自分も元気になれるから。

 

「美味しいものが食べたい」という気持ちだってもちろんあるだろうけど、エネルギーに満ちたライブ感のある空間が好きだから、混んでいる店にわざわざ、並ぶことも辞さないでみんな行くんじゃないかと思う。だから、コンビニ弁当がいくら美味しくなろうが、自炊で簡単に美味しくつくれるクックドゥー的なものが進化しようが、飲食店の需要は大きく減ることはない。僕はそう思っています。

 

※写真は、今日僕が焼いたチーズケーキです。