福井からの帰りに、焼き鯖寿司を食べた。人気の駅弁とあって、確かに美味しい。価格も1200円となかなか立派だ。
鯖江という地名があるくらいだから、福井は昔から鯖がふんだんに取れる地域であったことは間違いない。昔の福井の人はきっと、おにぎり代わりにというか、ちょっと豪華なお弁当に、この焼き鯖寿司を持って旅に出たのだろう。家族の別れなどの人間ドラマと共にあった弁当でもあるんだろうなと、想いを馳せた。
だがしかし、調べてみると全然違った。焼き鯖寿司は2000年に誕生したものらしい。結構最近である。飲食店経営者の方が生みの親らしい。
新しいものなのに、伝統あるかのように感じさせる完成度はすごいと思った。京都の老舗のご主人が言ったとされる「新しいものは、古くからあるように見せなければいけない」という言葉をまた思い出した。