川上量生さんの『ルールを変える思考法』を読んだ。川上さんは、ニコニコ動画の運営などを手がけるドワンゴの社長。
ネットサービスを運営していくにあたっての考え方として、以下のような記述があった。
オンラインゲームが流行していたころ、「いかにユーザーを囲い込むか」「いかにユーザーに忠誠心のようなものを持ってもらうか」が各ゲームの運営側のテーマになっていました。
その一方、「2ちゃんねる」を立ち上げたひろゆきは、インターネットサービスなどでは「人が入れ替わっていくこと」を前提とすべきだと話していました。当時はひろゆきの考え方は斬新なものでしたが、そこを目指していくことには大切な意味があります。
かつてのオンラインゲームのように囲い込みをしようとすると、囲い込んだ人たちは“常連化”していきます。それは短絡的には有効であっても、長期的に考えると、コミュニティを衰退させる大きな要因になっています。
「常連だけの世界」になってしまうのは衰退への第一歩です。
そうならないようにするためにも、ひろゆきが考えたように「流動性」を持たせたほうがいいのです。
この「流動性」については、お客さん(消費者)を相手にする全て業種で考えるべきことなのでは。
それと、停滞を一番恐れなくてはいけないというのも一緒だと思う。
とにかく怖いのは、停滞です。
停滞すれば、みんなが飽きる。
一度はまったものほど飽きやすいものなので、「停滞しないこと」こそが、運営側が最も気をつけるべき点なのです。